精神科産業医とは

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精神科専門の産業医とは

には身体と心の両方がありますので、例えば高血圧や糖尿病といった生活習慣病への対処ならば内科医が適任です。しかしメンタルヘルス疾患には精神科医の知見が必要となります。
大企業でしたら内科医と精神科医の両方を選任すべきですが、予算が限られている企業では、現在の実情を鑑みると精神科医を選任する方が社員に喜ばれると思います。

1. 従業員の業務調整

業務がメンタル面への悪影響を及ぼしているような場合、産業医は業務内容の変更、職場環境の改善、時短勤務など、従業員のケアを最優先するように企業に求めることなどが考えられます。
そして精神科産業医は、従業員が抱えるメンタル面の問題を判断して、企業が改善できるための懸け橋になります。

2. 休職や復職のサポートができます

必要であれば従業員の休職や復職の相談に乗ることも産業医の務めです。休職・復職のタイミングを見極めるだけでなく、通院をしている場合は主治医と連携を図りフォローをします。

精神科産業医は、主治医からの診断書を元に、業務上必要な配慮を意見書にまとめ、企業とサポートができるよう環境を整えます。

3. メンタルヘルスの相談・診断・ストレスチェックの分析ができます

1.高ストレスの結果が出た

メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性が高いため、産業医に相談してください。
ストレスチェックを行った医師等が面接指導を受ける必要があると認めた場合に、結果の通知を受けた労働者が面接指導を希望する場合は、医師による面接指導を受けさせる義務があります。

2.長時間労働が続いている

特に長時間労働が慢性化している状態は、メンタル不調だけでなく、身体面の増悪を招く可能性もあります。
目安は1か月の時間外労働時間が80時間以上であるかです。もし80時間未満であっても、不調があるようなら相談は必要です。

3.従業員が希望している

 希望を無視して面談を受けさせずに、従業員に健康被害などの損害が生じた場合には、安全配慮義務を怠ったとして、損害賠償を請求される可能性もあります。
このように従業員のメンタルヘルスを積極的に精神科産業医へ相談してください。

4. セルフケア、ラインケアができます

厚生労働省が推進するメンタルヘルス対策に「4つのケア」というものがあります。

【セルフケア】
【ラインによるケア】
【事業場内産業保健スタッフ等によるケア】
【事業場外資源によるケア】

で構成されております。
初めてメンタルヘルス対策に取り組む場合には「セルフケア」「ラインによるケア」からスタートするといいでしょう。

セルフケアは、ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解、ストレスへの気づき、ストレスへの対処について学び、実践することです。
当院では、研修などを通して従業員にセルフケアの方法を啓発し、上手にストレスと付き合うことができるようにサポートします。

ラインによるケアは、職場環境等の把握と改善、労働者からの相談対応、職場復帰における支援などが該当し、職場全体のストレス度を低減させるために重要な活動となります。
管理監督者が従業員に行うケアであり、コミュニケーション能力が試されます。
当院ではコミュニケーションスキルに焦点を当てた研修を実施しています。


事業場内産業保健スタッフ等によるケアは、具体的なメンタルヘルスケアの実施に関する企画立案、個人の健康情報の取扱い、事業場外資源とのネットワークの形成やその窓口、職場復帰における支援などのことで、セルフケア、ラインケアが効果的に実施されるよう支援する活動を指します。

人事・労務担当者、保健師、産業医などでチームを組み、社内のメンタルヘルスケアを推進します。

事業場外資源によるケアは、情報提供や助言を受けるなどサービスの活用、ネットワークの形成、職場復帰における支援などが該当します。

産業保健総合支援センター、就労移行支援事業所、医療機関などと有機的に連携し、企業外からも手厚いケアを受けることができます。

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